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吉田労務管理事務所は、社会保険労務士業務、行政書士業務、労働保険事務組合を専門とする総合事務所グループです。

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パワハラ上司の類型学Power harassment boss

はじめに

 近年、パワハラ注目をあびるようになってきました。従業員が会社を訴えたり、公共機関等に相談に行く件数が増加しておりますが、これも含従業員の権利意識の高まりではないかと思っております。パワハラに関する書籍や記事は沢山出まわっておりますので、ここではパワハラ上司というのはどういった人達を指すのかを実例を元にご紹介して行きます。

労務管理系の書籍や情報サイトでは、細かな事が色々と記載されており、何がパワハラに該当するのか良くわからなくなることがあると思います。例えば人前で怒鳴った場合でも、時と状況によりパワハラになるのかどうか違ってくるとか上司部下の人間関係によっても変わってくる、などです。

 結論から言えば、少し乱暴な定義ですが、事業運営に支障をきたすような上司の言動は全て「パワハラ」だと考え何らかの対処をすべきだと考えております。経営者にとって重要なのは、自社の業務がスムーズに行われているのか、一部の管理職のせいで結果的にお客様に御迷惑をお掛けしていないか、ということです。細かなパワハラの定義に振り回わされることなく、自社内で起こっているギクシャクした職場の雰囲気、報連相がスムーズにできていない部署を徹底的に改善していくことが必要です。

 社内でもパワハラを起こす上司は少数で一部の限られた人たちです。その一部の人達は何が違うのか何を考えどのような価値観で生きているのかを探っていきたいと思います。そしてクラッシャー上司と呼ばれる人たちをなくしていき、健全な職場作りに役立てて頂ければと思います。特に経営者の方は、自社内で管理職がどのように振る舞まっているのか、どのような影響を与えているのかを冷静に見るきっかけにして頂ければと思います。

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早く出世しすぎた者

20代から30代前半で管理職に出世した人(早すぎる出世)も注意が必要です。気力や体力が十分にある30代前半までの上司は、その有り余る気力と体力を部下を厳しく指導することに注力してしまうことがあります。この傾向はかなり多くの方に見られる傾向で、30代前半でに部下がいる方は注意が必要です。

実はこの年代は物の言い方が「偉そう」になる傾向が強く、いわゆる「人間丸くなる」前で仕事に対して気力・体力が十分にある人達です。

なぜ、この人達がパワハラ上司になるのかと言えば、実務者としての仕事の経験が少なすぎることがあります。確かに管理職になる前は、一般社員として十分な(卓越した)実績を残しているのですが、言ってみれば一本道の成功体験した経験していないことが多いのです。この為、部下が自分の成功体験と異なる道を歩もうとすると厳しく叱責してしまいます。仕事には複数の道があり、達成への道は状況や担当者により変えるべきものであることが実感として理解できません。

また、人生経験が浅いため、例えば結婚生活や子育てをしている人の大変さが分からないのも特徴です。年齢的に未婚の人もいるので、既婚で子供のいる部下の気持ちが分からないことがあります。些細なことで、休日出勤を命じたり、休暇を取得する場合でも取得理由を細かく聞いたりすることもあります。

能力主義で若手を管理職にする場合、年上の部下ができることがありますが、それ自体は労務管理の手法としては問題ありません。むしろ、若くして上司になった人の仕事経験の少なさ、人生経験の少なさ故に部下たちを不必要な方向に「振り回す」ことが問題となります。この為、管理職教育を含め、昇進後の本人のフォローを会社がきちんと行っていくことが重要となります。

また、一度管理職から外してみるのも良いと思います。課付き、部付きという立場で業務に就くことで、改めて自身の実務者としての仕事と管理職としての仕事を見直す良い機会となります。
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堅物

いわゆる「堅物」と呼ばれる人達です。自分の主義や生き方を部下に押し付ける傾向があり、パワハラを起こしやすいと言えます。

例えば、会社の方針でクールビズを導入しているにもかかわらず営業職でもないのに真夏にネクタイをきちっとしめている上司、部下を含めて部署の全員がネクタイをしめている場合は、パワハラ上司でである可能性があります。上位のマネージャは注意が必要です。たわいもない事かも知れませんが、このネクタイ上司の元で部下がうつ病になって休職になってしまった例を複数見てきました。一見些細な問題のようですが、現実問題として注意が必要です。

この上司の振る舞いを少し細かく見てみますと、まず、会社の方針である「クールビズ」に従っていません。ここが問題で会社の方針よりも自分の考えを部下に強要します。このような上司は、会社の利益よりも個人の考えや利益を優先する場合があり、会社としては、最も厳しく対処する必要がある従業員といえます。

会社で上司となるには、仕事のやり方のみでなく、社会人として振る舞いや人としての常識を教えて躾けていくのも上司の役割だと思います。だからこそ上司には高い倫理観と常識的な社会感覚が強く求められるのだと思います。
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お山の大将になりたい者

自分が一番になって帝国を築きたいタイプの上司です。パワハラ上司に多いパターンでしょう。

例えば、自分が1番だという意識が強くありますので、部下が自分の持っている答えと少しでも異なるものを持って行くと、厳しく叱責します。部下の気持ちやストレスよりも「結果を提出する」とこに重点をおきますので、部下たちはストレスで精神障害を発症することも多くなります。

一般的に、仕事の責任と裁量権は比例して増加する必要があります。仕事の難易度が上がったり仕事量が増えると、それに伴い裁量権を増やす必要があります。しかし、「お山の大将」タイプは、そうゆうことをしません。そこで、部下たちに過度のストレスが蓄積されていくことになります。

また、このタイプの人物は、有給休暇の取得や女性の育児休暇を極端に嫌う者もいます。極端な例では職場結婚に大反対で職場結婚した双方に厳しくあたり、結局女性を退社に追い込むような場合もあります。育児休業を取らせないようにと公然と言い切る者もおり、これは社会的にも問題となる発言で会社としても加護することはできません。繰返しになりますが、「高い倫理観と常識的な社会感覚」とうものをきちんと身につけることが必要となります。
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性格的にパワハラを起こす者

このタイプの特徴は、他人の気持ちが理解できていないのではないか、と思える言動を繰り返すことにあります。
下記に具体的な言動例を書いておきます。全てにあてはまる上司は要注意でしょう。

【具体的な言動例】
1.挨拶を全くしない
周りの人がどれだけ「おはようございます」と声をかけても全く見向きもしません。仕事で忙しい場合や日によっては挨拶できない精神状態の時もあるでしょう。でもこのタイプの人は、社内を歩いていて周りの人が挨拶しても見向きもしません。常に何かに怒っているような雰囲気で歩きます。まるでドラマの中に出てくるワンマン社長のようです。

2.感情に任せて怒り、上司としての厳しい指導とは感じられない
自分が感情的に怒ってしまい。周りが見えなくなる人です。例えば、仕事のことで怒りだすと、箸の上げ下げまで怒鳴る上司がいます。例えば、会議の準備に席を立つと「今、準備する必要があるのか、何を考えているんだ」など、周りの人が引いてしまうほど部下に攻撃的になり、感情をぶつけてきます。

3.部下に対して好き嫌いが激しい
何を持っていっても不愉快そうに叱る部下もいれば、どんな失敗をしても怒ることのない部下と、部下が2種類に分類されてしまいます。これは、まわりから見ると、何もしても起こられない部下達と上司の「仲良しゴッコ(仲良しクラブ)」に見えてしまいます。こうなると、周りの人達は急速にやる気を失い、この上司だけではなく、何もしても起こられない部下達からも距離をおきがちになります。このような状態で組織運営が上手くいくはずはなく、人数と組織としての成果がアンバランスな状態となり、非常に生産性の低い組織となってしまいます。

4.怒りが数日、数週間継続する
よく、怒鳴っても翌日にはケロッとして、普段通りの上司に戻っている、などカリスマ的な経営者や上司などの例で聞くことがありますが、これと正反対の人がいます。昨日の怒りが翌朝も持続している人などです。これは上記の好き嫌いの激しい上司と一部重複するのですが、一度怒りだすと数日間以上会話もろくにできない事があります。

5.相談ができない
部下の相談を怒りと説教で全く受け付けない方がいます。例えば下記のような会話です。
部下:「前日のA社との役割分担の件です相談があるのですが。B業務はどちらが担当するのかが不明確と思っております。」
上司:「お前は、どう思っているんだ!」
部下:「私はA社が担当するものと考えております」
上司:「分かってるならなぜ聞くのだ!馬鹿か、お前は」
このような会話では、相談を持ちかけることがなくなってしまいます。また、部下が不明確と思っているということはA社は別の考えを持っているかもしれませんので、今後揉め事になる可能性もあります。せっかく部下がアラートを上げているのに、それを無視してしまうのは管理職失格と言えます。
このように部下が上司に相談できない場合、組織として仕事の流れが滞ってしまいます。お客様に迷惑をかけたり売上機会を遺失する可能性があります。結局、部下からの相談や報告の回数が激減するので、情報が上司に伝わりません。この結果、上司にもフラストレーションがたまり、また怒り出すという悪循環に入ります。
また、この上司の特徴として自分から情報を取りに行くことが少ない人が多いというのもあります。情報は部下から上げるのが当然、と考えており自分からさり気なく部下の様子をみて声がけして情報を集めるようなことはしない場合が多いです。

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パワハラによって引き起こされる様々な社内問題

まず、パワハラ上司のいる部署や会社では報連相のうち、「相談」が圧倒的に少なくなります。そもそも部下に対して感情的に怒鳴り散らしたり、人間的にまともに接することのできな人に誰も相談することはありません。もちろん仕事ですから、ある程度は相談しますが、情報伝達、意志の疎通、情報共有が圧倒的に希薄になります。

これは、組織としての意思決定に致命的な問題を与えます。パワハラを受けている部下も人間ですから、このような職場では、たとえ組織として間違えた方向に進みつつあっても、しらけてしまって何も言わない人が増えてきます。

どうせ何を言っても怒鳴られるだけ、という思いが蔓延した組織では、仕事に対するモチベーションが大幅に低下して、結果顧客に多大な迷惑をかけることが多々あります。

また、引継ぎ業務をすることなく退社したり部署異動する部下も増え始めます。こうなると、ますます業務が混乱して残された部下たちに相当の不満がたまります。また、引継ぎをしないで去っていったのがパワハラが原因だというのがなんとなく分かりますから、より一層残された部下達のモチベーションや士気が低下します。

いずれにしてもたった一人のパワハラ上司により、多くの従業員が迷惑を受け、組織として破綻してしまいます。上位のマネージャや経営者は毅然とした態度でパワハラに望む必要があります。
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昇進基準

企業の昇進・昇格は様々な基準により行われると思いますが、やはり職能級制度のように、職位と肩書は分けたほうが良いと考えております。日本の賃金は生活給としての側面を持っていることは否定できません。どうしても年齢と共に給料を上げざるをえません。55歳でピークを迎えるような賃金設計をされている企業が多いと思います。いずれにしましても55歳までは上昇せざるを得ないと思いますので、昇給は(肩書ではなく)職能に対して行うようにする必要があるでしょう。

そして、管理職(ライン長)にするには、厳しい評価基準を作成し、いわゆる「平社員時代に仕事ができた」というだけで管理職にするべきではないと考えております。

また、多面観察(360度評価)もきちんと使えば有効なパワハラ抑止となります。

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パワハラについての基礎知識を記事にしました。 平成24年に厚生労働省が出した「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」の報告書及び、平成26年度に厚生労働省が実施した「サポートガイド策定に向けた調査研究」の結果をもとにパワハラ行為を分類して具体例を示しました。 うつ病などで復職の際によく問題になるのが主治医と産業医の意見の違いです。同じ医師という職業ですが、その役割が異なりますので、意見が異なって当然です。では、会社としてはどう対応すれば良いのかをお答えします。

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